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代表取締役 植木秀憲


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第1回:武道家.comとは?
『ゴング格闘技』読者の中には、武道・格闘技を学んでいたり、選手として活躍している人も多いと思う。一生懸命に汗を流し、自分の信じた道を追求するーーこれは大変にいいことだと思う。
 しかし、ふと自分の生活を見つめなおした時、現役を引退した後の将来について、不安に思ったことはないだろうか? また、青春の時間を費やした武道・格闘技で学んだことを、実社会で生かせないかと考えたことはないだろうか。

 一部の格闘技(柔道、レスリングなど)の選手には、企業がバックアップしてくれる例もあるが、それはほんの一握りのトップクラスの選手たち。ほとんどの人が、アルバイトをしながら選手生活を続けているのが現状だろう。
 武道・格闘技の選手を続けながら、または学びながら将来のための勉強が出来る、働く事ができる環境を欲している人は多いと思う。そんな都合のいい話はない…と諦めている人が大多数では? ところが、ちゃんとあるのです!

 武道・格闘技を習いながら将来へつながるアルバイトをしたい人のための『アパユアーズ』、その中でも武道・格闘技経験者で就職や独立を目指したい人を支援するための事業部『武道家ドットコム』がそれだ!
 この事業部では武道・格闘技を学んでいる人の中からの“人材”を求めている。アルバイトに留まらず、アルバイト生を社長に育てる起業家育成事業も行なっているのだ。

 なぜそんなに武道・格闘技に理解があるのかと言うと、代表取締役である植木秀憲氏自身が、極真空手の選手出身だからである。第6回全日本ウェイト制大会でベスト16の実績を持つ植木氏は、極真で培った精神力を武器に実社会へ戦いを挑み、起業家として勝利を収めてきた人物。そんな氏の経験から、「武道・格闘技を一生懸命やっても、選手生活を終えた後から出来る仕事は全くない。私自身がそれで悩みました。ですから、後進に道を作ってあげたいのです」という発想の元、生まれたのが『アパユアーズ』と『武道家ドットコム』なのだ。

 植木氏は、まず多くの武道家や格闘家に問いたい、と言う。

「殴る、蹴るという社会的非日常を道場で経験した、その精神力を試す機会が試合ではあるが、試合を引退した後に殴る、蹴るという行為は暴力になってしまう。そこで培った精神力や武道教育こそが、現実社会で生きていく上で大変役に立つのです。
 現に私は、武道教育の精神を企業にそのまま持ち込んでいます。マットやリングの上で戦うのは対戦相手ですが、実業世界ではライバル会社やお客さま相手に常に対戦しているのです。ライバル会社がいるから自分も伸びるし、お客さまにどのようにして喜ばれるかと常に研究してそのために練習(努力)する。

 対戦相手やその時の状況や体調のせいにすることなく、すでに起こった結果については自分が至らないという自力本願の精神を持ち、初心貫徹(くじけそうになってもただひたすら強くなる)ということを会社でも格闘の場でも追求する。起業家でも武道家でも、常に大きな相手や強い者に対して挑戦することを基本としていることは同じなのです。

 社会は常に大資本と小さい個人店でも戦っています。それなのに格闘技をする人間の中には、理由をつけて言い訳をする選手がいる。社会人の方がよほど立派で、常に生活や家庭のために戦っているのではないでしょうか。今の格闘家は、その大切な精神社会を忘れてはいないだろうか? 今の世の中に武士はいないと嘆いていますが、本当にそう思いますか? と私は問いたい。

 昨年1年間で自殺をした人間の数は6万人です。その中で、リストラされて行き場所がなく、再雇用先もない中年男性がマイホームローンを抱えたまま、このまま妻と子供を路頭に迷わせるわけにはいかないと断腸の思い出で自決されました。保険金でまかなうためです。そのサラリーマンの話や、他人の負債をかぶり自ら責任を取ったサラリーマンなどが、社会にはたくさんいることを格闘家や武道家は知っているのですか? 彼らは本当の企業戦士だったのです。

 試合で負けて死ねますか? その責任で死んだ武道家はいますか?  私は武道を、空手という競技をやめた今でも追求しています。私はたまに、緑健児先生や他の先生に「もう一度道衣を着て空手をやってみないか」と言われます。しかし、私はビジネスをしています。当社は若い社員ばかりですが今も白シャツしか着れません。それは常に白装束、道衣の代わりにという意味を持っています。武道を通じた精神で現在、社会という舞台で戦っているのです。

 その結果、公開まで手がとどく企業を作ることができました。大山総裁には本当に感謝しています。
『わが青春の武道教育』は私の参考書です。総裁には、本当にありがとうございました、とお伝えしたいです。私は今でもあなたの弟子で、武道を追求することを、試合場ではなく社会の場で実践しております。

 その気持ちを、武道をやっているとか格闘技をしているだけで満足している、中途半端な若者たちに『武道を通じて得た精神は試合のためだけに使うものでなく、実社会でも折れない心を育成するための手段なんだよ』ということを伝えたく、起業育成事業を行なっています。その一貫が武道家ドットコムになればと思っています」
 次号では、なぜ植木氏が武道・格闘家を企業に送り込みたいのか、という理由に迫ってみたい。
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